部活動を民間委託するメリットとは?休日の部活動が対象に!?
中高校生の保護者にとって、子ども達がどのような学校生活を送っているか知ることは重要なことですよね。
勉強はもちろんですが、子どもが部活動に参加していると、どんな指導を受けているか気になると思います。
真剣に部活動に励んでいる生徒にとって、指導者は絶対的な存在です。
数年前から現場が限界に達したということで、部活動の指導を民間委託にしようとする動きが出てきました。
そして2020年9月1日、ついに文部科学省は休日の部活動を民間に委託する方策をまとめました。
まずは、2021年度から拠点校(文科省などが行うモデル事業の実施校)がテストをして、2023年度から公立の中高で段階的に部活動の民間委託が実施されると発表しました。
保護者世代にとっては、顧問=学校の先生イメージがあるので、驚く人も少なくないでしょう。
しかし、部活動を民間委託することには大きなメリットがあるのです。
部活動の民間委託、なぜするのか?
文部科学省は休日の部活動を民間に委託する理由の一つとして、教員の長時間労働を挙げています。
私は教員の方々は本当に多忙だと思っています。
私の知人に中学校の先生をしている人がいます。
彼女は、授業の準備だけでも大変なのに、部活動の顧問になってしまうと、プライベートの時間がほぼ無くなってしまうと言っていました。
若い先生ほど部活動の顧問に指名されて、土日は部活動の監督、大会に出れば引率と保護者とのお付き合いもあり、やりがいはあるけれども、気が休まらないといいます。
もう一つ民間委託をする理由として、部活動の顧問になる人が必ずしも経験がないことが挙げられています。
私が通っていた学校もそうでしたが、顧問の先生全員が競技の経験をしているわけではありませんでした。
母校は部活動の数に対して、教員が少なかったので、当時は生徒も仕方がないと考えていました。
部活動を民間委託するメリットとは?
部活動の民間委託のメリットは、ずばり公立中高の部活動でも専門的な指導を受けられるということです。
文科省は、部活動の委託先として、運動系にはスポーツクラブ、文科系には芸術文化団体を挙げています。
また、地域の指導者も視野に入れています。
やはり、プロのほうがより専門的で効果的な指導ができるのではないでしょうか。
昔は顧問の熱烈な指導により、絆ややる気が生まれて、頑張り通せたという部活動もあったと思います。
しかし、最近は顧問の激励よりも、より効率的で無駄を省いた練習メニューが重視され始めているように思います。
また、悲しい現状ですが、部活動の顧問になる教員は必ずしも指導経験があるとは限りません。
なかには、競技経験がないのにも関わらず、人員・人材不足のため顧問になっている教員もいます。
部活動の民間委託をすることで、教員のプレッシャーを軽減することができますし、教員が本業である授業の準備に集中することもできます。
まとめ
部活動の民間委託には、教員の負担増という教育現場にある根深い問題を解決してくれるだけでなく、生徒にもメリットがあります。
学校を通してプロの指導が受けられるのはなんとも素晴らしい方針だと思います。
2021年度には部活動の民間委託が拠点校でテスト運営されるとのことなので、これからが楽しみですね。